調査や研究にまつわる仕事6選

私たちの社会を豊かにし、安全を守るために欠かせない仕事が存在します。
今回は研究者、測量士、野生動物調査員、脆弱性診断士、警察官、そしてSNS調査スタッフ。
これら、興味深い職業の仕事内容について紹介します。

研究者

研究者

研究者とは、新たな発見や進歩のために研究活動を行う人々を指します。
研究分野は多岐に渡り、未知の物質を見つけたり医療の発展や食品の安全性向上に貢献したりと内容はさまざまですが、研究者全員が「人類や社会の新たな発見」を目的に活動しています。
研究者は、研究所や民間企業、大学などで研究活動を行います。研究者になるためには、理科系、文科系とも、大学で専門分野を学んでから大学院に進学して研究を深め、博士号取得を目指すのが一般的です。

あらかじめ立てられた実験計画に基づいて実験を進めていき、結果が出たらコンピューターや分析機器などを用いて分析を行い、データをまとめます。実験や調査が計画通りに進まなかった場合はその原因を特定し、新たな実験計画を立てて実験を行います。

非常にやりがいのある仕事ですが、成果が出ない場合は何年費やしていようと研究を打ち切られてしまう場合もあります。したがって、研究職は常に成果が求められる非常に難しい仕事だと言えるでしょう。

測量士

建築物を建設するときに土地を測定するのが測量士の仕事です。
緯度や経度、面積などを正確に測り、図面を作成します。これにより、建築物や他の構造物の建設を正確に、かつ安全に行うことが可能となります。建設工事を行う際、測量は必ず行わなければなりませんので、需要の高い職業と言えるでしょう。

測量士には国家資格が必要です。大学や高等専門学校などで測量に関するカリキュラムを修了し、その後実務実績を積むことで資格を得ることができます。
また、測量士試験に合格するという方法もあります。測量士補の資格に比べて測量士の資格は難易度が高くなっていますので、まず測量士補の資格を取って、実務経験を重ねてから測量士試験を受ける人も多くなっています。

どちらの道を選択しても、資格を取得したあと国土地理院に資格を登録することで、晴れて測量士としてのキャリアを正式に開始することができます。
測量士は、業務を行うのに難易度の高い国家資格に合格する必要があるため、求められる知識やスキルも高度であり、かなり専門性の高い技術職です。建設業界において重要な役割を果たしている職業と言えるでしょう。

警察官

警察官

警察官は、警察組織に所属して犯罪の予防や犯罪捜査、治安の維持などを担う公務員です。
9割が地方公務員として巡回やパトロールなどを行ったり、容疑者の拘束を行ったりします。一方、警察庁に勤務する警察官は国家公務員として働いていて、警察組織全体の政策や企画立案などを行っています。彼らの仕事は地方公務員のように現場の仕事は行うことはほとんどなく、警察組織の運営と管理に関わっています。

警察官になるには、公務員試験を受けて合格する必要があります。内定を得て採用されると大卒であれば6か月、高卒であれば10か月警察学校へ入校し、基礎教育と訓練を受けます。その後、交番勤務から警察官の仕事がスタートします。
職務を通じて社会の安全と秩序を維持する責任を担っている大変責任感のある職業です。

野生動物調査員

野生動物調査員は公共事業の工事などが行われる際に、動物の生態系への影響を調査する職業です。
野生動物の生息環境を守るために存在していて、具体的には分布図の作成や個体数の集計、生育環境・繁殖状況の調査などを行います。

野生生物調査員になるためには、大学の農学系や畜産学部への進学が挙げられます。必須となる資格はありませんが、求人によっては資格を必須としている場合もありますので、関連資格を取得するに越したことは無いでしょう。
求人は官公庁やNPO法人、民間の調査会社などから見つけることができますが、それほど多くありません。

脆弱性診断士

脆弱性診断士とは、言葉の通り脆弱性を診断する専門家のことを指します。
どんな企業でもデジタル機器が活用されていますが、問題となるのが脆弱性を狙ったサイバー攻撃。現在のところ、サイバー攻撃を完全に防ぐ手段はありません。そこで活躍するのが脆弱性診断士です。

脆弱性診断士は企業の公開サーバやアプリケーション、ソフトウェアなどに潜む脆弱性を探し出して報告します。
組織や政府機関、セキュリティ企業などさまざまな組織で活躍していて、セキュリティ脅威からシステムやデータを保護するために重要な存在です。

SNS調査スタッフ

SNS調査スタッフは、企業の採用現場において、求職者のSNS投稿を調査する専門業者です。
採用予定者のSNSアカウントを調査し、裏アカウントの特定や内容の確認を行います。具体的には、犯罪歴や金銭問題、飲食店でのいたずら、違法行為などを行っていないかいった重要な情報を把握します。

投稿やコメントからは、「面接では明らかにならない本来の性格や人間性」を確認することができます。
また、経歴に詐称が無いか電話で確認をしたり、聞き込み調査を行ったりといった、探偵調査員に似た業務を行う場合もあります。
SNS調査スタッフの詳細かつ徹底的な調査により、企業は候補者の真実を理解し、適切な採用判断を下すことが可能になります。これらの活動は、正確な人材選択を通じて企業の成長と成功をサポートするため、重要なものとなっています。